いままで3日続かなかった日記がObsidianで1ヶ月以上続いた話

2022年12月31日から今日まで1ヶ月以上、日記を書き続けることができている。Obsdianで日記を始めたのははてブで話題になっていたから、というミーハーな理由と忘れない訓練のためだ。

ワタシは興味のあるものしか覚えない性格なのか、人の名前をすぐに忘れがちだ。

大学時代の恩師から「覚えられないのは、覚える努力をしないから」と言われた。そのときは毎日のように研究室で怒られていたので気にしたことはなかった。

しかし、社会人としてごく日常を過ごし、当たり障りのない出会いと別れを繰り返していると、得られる友人や残る感情がないことに気づく。

このまま虚無な老いぼれになるのは避けたいと、近頃は知人との会話でも「真剣に」興味を持って、ゆっくり聞くことを心がけている。

1日を振り返るため、そしてワタシに私情を伝えてくれた知人の話を「忘れない努力」をしようと、Obsidianを使って自分なりの言葉で日記として纏めている。

この記事では、Obsidianを日記として運用しているなかで気づいた魅力をつらつらと述べている。Obsidianのことが気になってる人、使いにくいと感じている人たちへの助けとなれれば、この上なく嬉しい。

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Obsidianの良いところ

ここぞとばかりに3つ挙げたい。

動作が軽く思い立ったらすぐ書けること

ObsidianではNotionやOneNoteのようにリッチでシャレオツなメモを取ることができない。

だけれど、ObsidianはPC/スマホどちらもアプリの起動が恐ろしく早い。

例えるなら、スキマ時間にくだらないはてブをついつい眺めてしまう様に、Obsidianを秒で立ち上げ、さらさらりんとメモを書くことができる。これはオフラインでデータを取り扱うObsidianならではの利点だろう。

体感では1秒以内にアプリケーションが立ち上がり、文字を入力可能な状態になる

この「アプリを立ち上げる心理的負担のなさ」が日記を継続させるモチベーションになっている。パソコンやスマホのメモ帳でもいいじゃん?と思われるかもしれないが、Obsidianにはダイアリー機能が備わっていて、日記を書いくこと、日記を整理することに長けている。

アプリ立ち上げると当日の日記ファイルが開き、すぐさま書ける体制の整う気持ちよさが継続の秘訣だと思う。

無駄な機能がなく、書くことに集中できること

Obsidianは見ての通りノートが中央に配置されているだけで、リッチな装飾ツールは皆無だ。洗練されている。

Obsidianの特長はシンプルな編集画面であること

Obsidianでは文章の装飾をマークダウン記法で表現する必要がある。マークダウン未経験者にはとっつきにくいかもしれないが「見出し・箇条書き・太字」の3種類が使えれば十分なので想像よりも簡単だ。

Obsidianには装飾機能が無いので、メモを取るときにレイアウトに凝る必要がない。その時間を文章推敲に充てることもできれば、心を整えて1日の出来事を振り返ることもできる。

これまで日記を書く習慣がなかったワタシでも、1日1,000文字以上の文章を就寝前の些細な時間で残すことができる。日記帳で1,000文字書けと言われれば、苦行すぎて泣き出すだろう。

データを所有できること

Obsidianでは、作成したメモや添付画像をデバイスのローカルファイルに保存して管理する。さながらシステム手帳に近い。

クラウドで同期可能なObsidian Syncというサブスクオプションも存在するが、10ドル/月もする。ワタシはSyncオプションを使わず、PC~スマホ間のファイル同期環境を自前で構築している。

この同期のためにNextCloudというオープンソースのオンラインストレージを用いたのだが、導入は一筋縄ではいかず、本当に四苦八苦した。

苦労しながらもObsidianのファイルを懸命に守っている使命感が相まって、これが不思議と日記を書き続けるモチベーションになっている。ワタシの例は特殊だろうが、データが手元にあることは安心だし、Obsidianでの読込・保存の高速化に寄与している。

誰しも経験したであろう、Saas型サービスの改悪やサービス終了を気にせず日記を残せるって、なんて幸せなんだ。

Obsidianの嫌いなところ

ほんとこれ。

雰囲気で操作できない

アプリの機能とUIを絞り込んだためだろうか。「このボタンを押すと何が起こるか想像できない」ものが多い。特にデスクトップ版の「展開」ボタン押下時に表示されるこれらのボタンだ。

展開ボタンを押したときに表示されるボタン類

アウトゴーイングリンク、タグペイン、バックリンク。

だいたい謎である。メモへのリンク先やリンク元を辿るための機能なのだが、そもそもObsidian特有の「リンク」を理解することが難しいし、このボタンを押したとて、記事のリンク先をここから見ることまずない。初心者泣かせのボタンであることには違いない。

ワタシ
ワタシ

使わない機能はObsidianの設定→コアプラグイン でOFFにできるし、ボタンも非表示になるのよ。この記事書いたあとに知ったわよ。

最後に

とくに苦もなく日記を書き続けられているのはObsidianのおかげと言っても過言ではない。Obsidianアプリの高速な起動、シンプルな編集画面、有志が開発したプラグイン、これらのおかげでストレスなく日記を書けているのだと思う。

日記を綴ること自体、そもそもの目的だった忘れない訓練になっているのかは不明だが、以前と比べても1日1日を振り返る時間が増えていて、1日1日を大切にしようというモチベーションにもなっている。

そういえばObsidianは黒曜石という意味。地球の歴史上、その鋭利さから古代から活用され続けている歴史ある石材だ。このObsidianも長く親しみやすいツールになって欲しい。

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