NVMeとSATAのエントリー向けSSDを比較レビュー、実感できる性能差はある?

2019年は令和元年よりもNVMe SSD元年と言っても過言ではないほど、エントリーモデルからハイエンドまで、数多くのNVMe SSDが各社から発売されました。

まだ値段が高いし、SATAのSSDでも十分速いでしょ。

NVMeが高速なのは知ってるけど、前のSSDと体感は変わんないでしょ。

そんなことはありません!普段使いでもちゃんと速さを体感できて、おすすめなNVMe SSDがあります。

(コロナウィルスの影響で)今は強気の定価売りですけど、1TBと安心の容量で、かつコストに見合ったエントリー向けSSDが2020年に出ました。

今回紹介するのは、WESTERN DIGITAL製「WD Blue SN550 NVMe」シリーズのうちWDS100T2B0C(1TB)のモデル。エントリー向けでも速さはロマン!と言い聞かせ、我慢できずに衝動買いしてしまいました。2016年に購入したSATA3接続の2.5インチSSDと比較検証します。

WesternDigital
WD Blue SN550シリーズ NVMe M.2 2280 1TB WDS100T2B0C
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比較するSSD

NVMe SSD / WD Blue SN550(1TB)

左側に置かれている96層 3D TLC NANDメモリ1枚で1TBを保存できる

「WD Blue SN550」は2020年1月に発売されたWESTERN DIGITAL製のエントリー向けNVMe SSD。前モデルの 「WD Blue SN500」が2019年に売られていたんですが、わずか1年で新モデルが出てしまいました。

前モデルのとの大きな違いは、最大容量が1TBが追加されたことと、インターフェイスがPCIe 3.0 x 2 → 3.0 x 4 に向上されたところ。カタログ上のスペックも以下のとおりパワーアップしています。

新モデル
SN550
前モデル
SN500
容量1TB/500GB/250GB 500GB/250GB
フォームファクターM.2 2280同左
インターフェースPCIe 3.0 x 4PCIe 3.0 x 2
最大読み込み速度
(500GBモデルの場合)
2400 MB/s1700 MB/s
最大書き込み速度
(500GBモデルの場合)
1750 MB/s1450 MB/s
実売価格
(500GBモデルの場合)
9,000円8,500円(廃版)

性能は向上しているのに価格は据え置きというところが嬉しいですね。500GBモデルは値段もお手頃だと思います。

今回の購入の際に、秋葉原のショップを周りましたが、1TBモデルは人気で欠品や取り寄せが多かったです。なんでもコロナウィルスの影響で入荷未定なんだとか。

SATA SSD / Silicon Power Slim S55(960GB)

2016年に購入した、当時コスパ最強だった2.5インチSSD。購入時は500GBのSSDが15,000円程度が相場だったときに、1TB近くの960GBという容量を有しながら、わずか約19,000円で購入できる超お買い得品でした。

安いとはいってもそこはSilicon Power。SDカードやUSBメモリで培われた技術とブランドで、レビュアーの評価も良かったのです。

あまりにもコスパが良かったので、大は小を兼ねるという思いで、同モデルの480GBを選ばず、960GBを選択してしまいました。結局のところ、350GBまでの使用に留まったので、少し勿体なかったのは否めないところ。

カタログスペックの比較

比較するSSDのカタログスペックです。

NVMe SSD
WD Blue SN550
SATA SSD
Slim S55
フォームファクター M.2 22802.5インチ
インターフェース PCIe 3.0 x 4 /NVMeSerial ATA 6Gb/s
容量1TB960 GB
メモリ種別3D TLC NANDTLC NAND
最大読み込み速度2400 MB/s560 MB/s
最大書き込み速度1950 MB/s530 MB/s
販売開始時期2020年1月2016年1月

スペック上はインターフェースがまったく異なっている点が大きく寄与して、NVMeの読み書き速度が4倍近く高速になっていますね。 これはシーケンシャルアクセスの値で、実用ではほとんど使われないアクセス方式のスペック。あまり期待できません。

では実際のベンチ結果を見てみましょう。

ベンチマーク結果

ストレージ系ベンチマーク定番のCrystalDiskMarkATTO Disk Benchmarkで計測しました。

ファイナルファンタジーXIV 漆黒のヴィランズのベンチマークはロード時間の計測が可能です。ストレージ系ベンチマークとは異なり「実使用で体感できる性能差」を求めるには、 ゲームプレイ時のロード時間が気になる身として最適解だと感じました。

CrystalDiskMark

デフォルト設定のまま測定しました。

WD Blue SN550(NVNe)
Slim S55(SATA)

NVMe SSD「WD Blue SN550」はメーカー公称どおりのシーケンシャルアクセス性能をマークしました。一方のSATA SSD「Slim S55」は4年間使用しているにも関わらずへたっていないようです。きちんと公称値を超えてきました。劣化しやすいと言われているTLC NANDメモリとは言え、侮れないですね。

両者を比較すると、NVMeはやはり速い。シーケンシャルアクセスではSATAのSlim S55に4倍近くの差をつけています。

しかし、普段使い性能の目安といえるランダムアクセス(Q1T1)では、Readだと1.6倍の向上に留まりました。シーケンシャルのように顕著な差は出ないようです。

とは言え、20MB/s以上のアクセス性能の向上は何らかの形で見えてくるはず。Writeは1.9倍早くなっていますしね!他のベンチマークで深掘ってみましょう。

気になるNVMe SSDの温度は?

NVMeタイプのSSDはSATA接続のSSDに比べて、Read/Write性能が大幅に向上している分、消費電力も増加して製品の発熱が高くなりがちです。これは高性能なNVMe SSDほど顕著です。

長時間のRead/Write操作によってSSDの設計を超える温度に近づくと、製品の故障や劣化を抑えるために「サーマルスロットリング」という安全機能が働きます。これで性能を低下するようコントロールして、温度が70℃以上に上がらないようにしています。したがって、高い性能を維持しつつ安定した運用を図りたいのであれば、SSDを外部からも冷やして、低い温度で運用することが重要と言われています。

今回比較に使用したNVMeタイプのSSD「WD Blue SN550」はエントリーモデル。性能もハイエンドより控えめなので発熱も小さい模様。最初からヒートシンクは付いていません。後付けのヒートシンクを買うべきか悩みましたが、温度を計測してから判断することにしました。

以下はCrystalDiskMarkベンチを回しているときの「WD Blue SN550」の温度変化のグラフです。

CrystalDiskMark実行中のNVMe SSD温度(室温20℃)

CrystalDiskMarkはSSDに長時間の負荷を掛けるものではないですが、最大温度55℃に留まりました。この温度であればサーマルスロットリングも発生せず、最大の性能を発揮できていることがわかります。夏場でも空調を使えば制限が掛かる70℃に達することはないでしょう。

普段使いであれば、ヒートシンク不要で扱えるSSDだと言えます。ただ、PCケースの内部が高温になりがちな窒息ケースを使っている場合は気にしたほうがよいでしょう。

ATTO Disk Benchmark

ATTO Disk Benchmarkは様々なデータサイズのRead/Write速度を一度で測定するのに便利なベンチマークソフト。 デフォルトのデータサイズは512B ~ 64MBになっています。

結果は次のとおりです。

NVMe SSDWD Blue SN550
SATA SSD Slim S55

データサイズが4KBを超えたあたりから、速度差がずんずん開いているのが分かります。どちらも64~128 KBのデータサイズで性能が頭打ちになりますね。

NVMeのSN550はRead/Writeともに64 MBまで一定の性能を保っていますが、SSDのSlim S55はばらつきがありますね。ATTOはCrystalMarkとは違い、数回のベンチ結果を平均して速度を算出しているので、計測精度が高いことを信じると、どのようなデータサイズでも安定してデータを転送できるのはNVMeに分があると言えます。

写真を大量にコピーしたりリサイズすると、かなり性能差が表れてくる気がしますね。今度試してみます。

FF14 漆黒のヴィランズ

最後に、ファイナルファンタジーXIVの最新ベンチマーク「漆黒のヴィランズ」の結果を紹介。画像左下のローディングタイムにご注目ください。

NVMe SSDWD Blue SN550
SATA SSD Slim S55

数字にして4.6秒。比較すると24%ロード時間が短縮化されています。まさか、こんなに違いが出るとは想像していませんでした。

ゲームベンチでこんなに差が出るのであれば、よりロード時間の長い実際のゲームには顕著な差が出そうですね。

個人的にプレイしている「Battlefield V」とか「シヴィライゼーションⅥ」は、SATAのSSDでもロードが長ったらしい!と感じていたので、後日プレイした感想を追記したいと思います。

まとめ

数年前の3.5インチHDDからSATA SSDへの変化はストレージ史における重大なブレイクスルーでしたが、SATA SSDからNVMe SSDへの変化も、一つのブレイクスルーではないかと感じています。

このSSDを購入したときは、「PCの普段使いで体感できる速度差は出ないだろうし、ブログのネタになればいっか」と楽観視していたのですが、期待を大きく裏切られました(良い意味で)。

ということで、NVMeが使えるマザーボードをお持ちで、ゲームやクリエイティブな作業をされている方は、SATAからNVMe SSDへ強化することを強くお勧めいたします。

そして、今回ご紹介したWESTERN DIGITAL製「WD Blue SN550 NVMe」は冷却とか面倒なことを考えなくて良いですし、何よりもコスパが高いのでおすすめですよ。

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WD Blue SN550シリーズ NVMe M.2 2280 1TB WDS100T2B0C
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